新卒1ヶ月半で仕事を辞めた人。

新卒で入社した会社を1ヶ月半で辞めた人が生きるブログ。

『ぽっぺん先生の日曜日』の感想。

 

感想

面白かったです。

そして色々と内省してしまう内容でした。

この児童文学が発表されたのは、1973年

46年程前です。ですから小さいころに読んだことのある方は、多いのではないかと思います。

私は読んだことがなく、大人になった今回初めて読ませて頂いて。

もし自分に子供ができたら読んでみてと勧めたいと思った本でした。

 

裏と表

子供に世の中でメジャーなものの見方ではなくて

その違った方向から見ることを教えてくれる本です。

 

反対側というと言い過ぎかもしれません。

裏からばっか見てしまうのも、それはそれでとても問題で

ただ単に嫌な奴になってしまうのだけれども、

からしか見ていないのも視野が狭いというか

それだけでは見逃してしまうことがいっぱいあると思ってます。

 

斜に構えているんじゃなくて、少し哲学的に物事を考える

そんな思考の方向性を教えてくれる本だと感じました。 

 

例えば、中身が大事か、外身が大事か。

同じ本の中で、両方の立場のキャラクターが出てきます。

2つの方向性を与えているのも

自分はどう思うのか考えてほしい。

そんな理由なのかもしれないと思ってしまいます。

 

外身と中身

外身と中身

どっちが大切か、言い切れますか。

私は大人になっても、ずっとぶれている内容です。

いや、まだ子供のままなのかもしれませんね。

 

外身と中身の様に面白い概念なのだけれども、

なかなか言葉で説明するのは難しいお話を

物語として綴られているので概念がとても分かりやすくなっています。

 

「今までいた世界も絵本の世界だったのかもしれない。」

という内容の問答。

世界五分前仮説にとても似ている概念だと思います。

 

5分以上前の記憶があったとしても

その記憶すら5分前に作られて

世界が始まったのかもしれないということを

否定することはできないというものです。

 

このような思考実験が楽しいということを

言葉では中々伝えられないのですが、この本はいともたやすく面白さを伝えてくれる。

 

ぽっぺん先生シリーズ」が50年近くたっても人気があることの一つの理由だと思います。

今まで船崎克彦さんの著作を読んだことがなかった自分を恥じるばかりです。

 

なぞなぞ

 

大きな役割を担っているなぞなぞも

一般的ななぞなぞというよりも

少しアメリカンジョーク掛かった内容

なぞなぞとして全員が納得できるかといわれると

そんなことはないと思ってしまいます。

 

でも、児童文学で分からなかったものはいっぱいありますし

大人になってから理解したことだっていっぱいある。

大人になってもわからないこともいっぱいありますけれどね。

 

理解できなくても、こんな風な表現があったということや

こんな風なものの受け取り方があるということをもっと子供の段階で知っていたら

また少し自分の人生が違ったのかなと思います。

 

 

絶滅した動物の動物園

もし自分か子供の頃にこの本を読んでいたら、

これを子供心にどう捉えたんだろう。

今の自分は、ぽっぺん先生の様に言うに言えないしずんだ気持ちになりました。

 

八十二日目